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第40話 非情のデスマッチ! シュバルツ最終決戦




ドモン:たぁぁぁぁぁぁっ!! 流派! 東方不敗は! 石破っ! 天驚けぇぇぇぇんっ!

ストーカー:さてみなさん。不思議な事があるものです。 ドモンにおのが最終奥義を伝えたマスター・アジア。 果たして、彼の真意とはなんなのでしょう。 そして彼の求める最強のファイターとは、デビルガンダムと、どのような関係があるのか。 一方ドモンは、第二の師匠ともいうべきシュバルツ・ブルーダーとの、最後の大一番を迎えます!

シュバルツ:とぅあああっ! ふっ!

ストーカー:ドモンはこの、強大な壁を突破する事ができるのでしょうか! それでは! ガンダムファイト! レディーゴー!!



サブタイトルコール:非情のデスマッチ! シュバルツ最終決戦



マスター・アジア:さて、いよいよ決勝バトルロイヤルが、近づいて来ましたな。

ウォン:そう、残すこの対戦が終わればです。

マスター・アジア:ふむ……

ウォン:ドモンとシュバルツは、一度ガンダムファイトで激突した事があったそうですね。 その時はシュバルツの圧勝だったとか。

マスター・アジア:が今のドモンは、以前より格段に成長しておる。

ウォン:ふっ たいした自信ですな…… ですが、これを見た後でも、同じ事が言えますかな? マスター・アジア:んっ? こ、これは!

ウォン:全勝同士の最後の闘いは、特別に、電流爆破金網時限デスマッチで行う。

マスター・アジア:んんっ……

ウォン:制限時間内に相手を倒さない限り、リングからは出られず、設置された5万発の時限爆弾で……リングもろとも木っ端微塵! しかし、デビルガンダムを完全復活させるためには、あらゆる障害は取り除かねばなりません。そして後は、私の最強のファイターに目覚めてもらうだけ…… ふっふっふっ、はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ!

アルゴ:アンドリュー・グラハムは、本国のネオカナダのコロニーへ戻り、治療に専念するそうだ。

ドモン:そうか…… すまないアルゴ、俺がもっとしっかりしてれば……

アルゴ:お前のせいじゃない。気にするな。 それよりドモン、アレンビーはまだ見つからないのか?

ドモン:ああ……

アルゴ:アレンビーといい、ネオホンコンといい、このネオホンコンは謎だらけだ!

カラト:ドモン! ドモン・カッシュ!

ドモン:ん?

カラト:こんな所で、油を売っておる場合か!

ドモン:カラト委員長。 何かあったのか?

カラト:ふっはぁふっはぁふっはぁふっ…… 何かじゃない。見たまえこれを!

ドモン:ああ?

カラト:レインの辞表だ!

ドモン:なんだって!

レイン:どうやら私には、ガンダムのクルーの荷は重すぎるようです。お父様は、幼馴染みの私にならきっと、ドモンのパートナーは勤まると言って下さったけれど、そのドモンの信頼をなくしてしまった今、私には何も残っていません。しばらく休ませてください。 レイン・ミカムラ

ドモン:何が休ませろだ! レインの奴、勝手な事を!

ミカムラ:バカな、勝手なのは君の方だろう! レインはあれで責任感の強い子だ。それをここまで追い詰めおって!だからカッシュ家の人間は油断できん! はっ……

カラト:とにかく君のサポートには、ネオジャパンの精鋭部隊を当たらせる。

アキノ:リーダーのアキノ曹長です。 よろしくお願いします。

ドモン:ふん。サポートなんかいらん! 俺は一人で闘える!

カラト:そうは行かん! 全ては貴様の責任なのだぞ! 最後の試合、何が何でも勝って、本決勝バトルロイヤルに出場してみせろ! いいな!

アナウンサー:ガンダムファイト決勝リーグ戦も、いよいよあと一試合を残すのみとなりました。

★アナウンサー:ネオジャパンのゴッドガンダム対、ネオドイツの……

★ レイン:私には、もう関係の無い事なのね…… はっ!

レイン:キョウジさん! 今の、確かにキョウジさんに思えたけれど、まさかそんな! キョウジさん! キョウジさんなの? はっ! ガンダムシュピーゲル! じゃ、ここは……

シュバルツ:レイン・ミカムラ。

レイン:はっ!

シュバルツ:決戦を前に敵状視察か?

レイン:シュバルツ!

シュバルツ:クルーを辞めた?

レイン:ええ…… 今まで、精一杯サポートをしてきたつもりだったけれど、ここの所どうもうまくいかなくって…… やだ、どうしたんだろ私、こんな事まで、おしゃべりしちゃうなんて……

シュバルツ:奴はいつもそうだ。

レイン:え?

シュバルツ:子供のように目先の事しか見ていない。周りの人間の気持ちなどこれっぽっちも見えちゃいない。……まあもっとも拳を交えなければ心を通わせる事が出来ぬような武闘家ならば、それが当然なのか。

レイン:不思議だわ…… この人と話してると、なぜかキョウジさんといるような、そんな親しみを感じる…… そう、あの時も…… 確かにあれは、小さな頃から知っているキョウジさんの暖かみだった。 でも、どうして……

シュバルツ:レイン! レイン! レイン!

レイン:はっはいっ!

シュバルツ:どうしても迷いが断ち切れないのであれば、ドモンの闘いを正反対の立場から見てはどうだ? そうすれば、おのずと答えは出るだろう。

レイン:え?

アキノ:ドモン・カッシュさん?

ドモン:なんだ?

アキノ:モビルトレースシステムの、最終調整をしたいんですが、コックピットに入っていただけますか?

ドモン:断る。そんな事は今までした事が無い。

アキノ:でも、それは困ります! 私の担当していた、ウルベ少佐用のライジングガンダムとは、まったく、違うパイロットの癖が出ているみたいで…… なにか、特殊な調整がしてあるようなの……

ドモン:ふっ わかったよ。

アキノ:ありがとうございます! ではお願いします!

ドモン:やれやれ……

レイン:ドモン……

ドモン:ふっ、ううっ! たぁっ! はぁぁぁぁぁぁぁっ! ふっ! うっ! はぁぁぁっ……

サイ:へっいよいよだね、アニキ! 全勝をかけた最後の闘い!

ドモン:ああ……

チボデー:しかしなぁ、よりによって相手があのシュバルツとはねぇ……

ジョルジュ:私たちもこのリーグ戦で闘った時には、まったく歯が立ちませんでした。

アルゴ:しかも、ルールは完全決着のデスマッチ。

ドモン:ああ。 生き残れるのはどちらか一人。

カラト:ドモン! よその国の者どもと何をしておる! そろそろ時間だぞ! 急げ!

サイ:者どもでわるかったねぇ〜っだっ! うっ! あれぇ〜っ? 知らない美人のお姉ちゃんが乗ってるよ?

ドモン:レインはもういない!

ジョルジュ:なんですって?

チボデー:おおっ、な、なにぃーっ?

ドモン:レインなんかいなくても、俺一人の力で闘い抜いて見せる!

シュバルツ:甘いぞ! ドモンッ!

ドモン:はっ!?

シュバルツ:一人で闘うだと? これは笑止! そのような事を言っておるようではこの私は倒せんぞ!

ドモン&チボデー&サイ&ジョルジュ&アルゴ:シュバルツ・ブルーダー!

シュバルツ:口で言ってもわからない貴様には、体に直接教えてくれる! そう、この私を倒さぬ限り、デビルガンダムには太刀打ちできんという事をぉっ!

ジョルジュ:た、確かに、シュバルツ一人相手に総崩れとあっては、我らシャッフル同盟の存在意義は無い!

サイ:頼むぜぇアニキィ!

ドモン:ああ、言われなくてもやってやる! 相手が誰であろうと全力でぶつかるのみ!

シュバルツ:ふっ、いい気迫だ! ならばっ! とぅあああっ! 丁度いい紹介しておこう! 私のパートナーをっ!

ドモン:んんっ?

ドモン&チボデー&サイ&ジョルジュ&アルゴ:なにぃぃっ!?

ミカムラ:バカなっ!

カラト:博士、これは一体っ!

ドモン:どういう事だ、レェイン!


(アイキャッチ)


(歓声) ドモン:レイン……どうしてそんな所に! いや、惑わされるなドモン! 今は試合に集中するだけ!

レイン:そう、今の私はドモンとは敵同士! 心を鬼にして闘いを見るわ!

マスター・アジア:ドモンよ…… お前の全勝をかけたこの一戦、見せてもらうぞ……!

ウォン:それではガンダムファイトォォォォッ!

ドモン:レディィィィッ!

シュバルツ:ゴーッ!

アナウンサー:さあ、試合開始と共に制限時間を表すカウントダウンが始まりましたっ! 果たして、この恐るべき時限爆弾が破裂する前に、勝敗は付くのでしょうかっ!

カラト:どうかねアキノ君! ドモンの調子は!

アキノ:現在ゴッドガンダム、オールグリーン! 後はファイター次第です!

ドモン:んっああっ…… なにっ!

シュバルツ:馬鹿めっ! どこを見ている!

ドモン:ぐああああああっ!

シュバルツ:どうしたどうしたどうしたどうしたぁーっ!

アナウンサー:おおーっと、シュピーゲルブレードが嵐のように吹き荒れる!

シュバルツ:さあ、ドモン! 貴様の実力とはこんな物かぁっ!

ドモン:なっ、なにぃぃっ! とぅあっ!

シュバルツ:その程度の力では、私を倒す事はおろか! デビルガンダム打倒など! 無理の一言ぉぉぉぉっ!

ドモン:うああああああああああっ!

レイン:ドモォン!

ドモン:うっ! ぐはぁっ! あっ! ぐっ!

シュバルツ:そぉれっそれそれそれぇーっ!

(歓声)

チボデー:やはりドモンもシュバルツにはかなわねぇのかぁっ!

カラト:あああっ、アキノ君! なんとかサポートできんのかっ!

アキノ:あ、あっ、はいっ! 聞こえますかドモンさん。 現在機体に異常なダメージがかかっています。とりあえずここは、バーニアを使って……

ドモン:うるさいっ! そんなサポートが、なんになるっ!

アキノ:くっ!

ドモン:俺は、一人で闘えるっ! そうだ! このゴッドフィンガーで…… なっあああああああああっ!!

ミカムラ:なっ、どうしたっ!

ドモン:ゴッドフィンガーがっ! 撃てないぃっ! あっ!

カラト:なんだとぉぉっ!

アキノ:原因がわかりました。 ハイパーモードラインのショートです! これは、一度ばらさなければ修理不能です!

カラト:そんな暇がっあるかっ!

ウォン:はっはっはっはっはっはっははっ! ゴッドフィンガーが撃てないとはお笑いですなぁ。

マスター・アジア:どうしたドモン。 制限時間はあとわずかだぞ!

ドモン:どぅあっ! ぐおおおっおっ!

レイン:まさかっ! コックピットがドモン用に調整しきれてないの? あれを直すには……うっ、てダメよ! 今私はネオドイツの女! で、でも……はぁぁっ!

ドモン:ううぁっ!

シュバルツ:はっはっはっはっはっ! どうだドモン! しょせん貴様は一人では私に勝てん事がわかったかっ! ならば! 助けを求めればどうだ? あそこにいるレインになっ!

ドモン:うっあっ…… い、いやだぁぁっ……うっ! あんな奴に、つっ誰が頼むもんかぁぁぁぁっ!

シュバルツ:ならばっ! ここらで引導を渡してくれるわぁぁぁぁっ!

アルゴ:いかん、あれは!

サイ:オイラ達も喰らったぁ!

チボデー&サイ&ジョルジュ&アルゴ:シュバルツの必殺技!

シュバルツ:シュトゥルムッ! ウントゥッ! ドゥランクゥゥゥゥッ!

アナウンサー:さあ! いよいよとどめに入るかシュバルツ・ブルーダー!

シュバルツ:そのとぉぉぉりぃぃぃっ!

ドモン:どぅあっ! ぐおおおっ!

サイ&チボデー:ああっ!

レイン:ドモン!

(歓声)

ドモン:ううっああっ…… やはり、俺一人の力では、シュバルツに勝てないのかぁ……ううっ……

シュバルツ:ふっ! 情けない奴だ。 貴様やはりあの頃から変わっちゃいない。

ドモン:なにぃぃっ……

シュバルツ:変わっちゃいないんだあの頃と。あの頃と! あの頃と! あの頃と! あの頃とぉぉぉぉ!!

コドモン:うっ怖いよぉ…… 怖いよお兄ちゃん! 怖いよ……

キョウジ:ふっふっふっ。 泣くなドモン。

コドモン:だって高いんだもぉん!

キョウジ:ふっふっふっふっふっふっふっ。 馬鹿だなぁ。高いと思うから怖いんだ。いいか? 足元だけに気を取られるな。 お前は一人じゃない。兄ちゃんを信じて、もっと遠くを見ていろ。そうすれば怖くなくなる。 ほら、父さんも母さんも待ってるぞ。

ドモン:はぁっ!

コドモン:でもお兄ちゃん! お兄ちゃん! お兄ちゃぁぁん!

ドモン:なっ…… まさかあんた……

シュバルツ:教えたはずだ。 人を信じる心があれば恐れる物は何もないっ! そして聞こえるだろう。お前を応援する友の声が。

ドモン:はっ! 声……

チボデー:ドモォォォォン!

ジョルジュ:がんばって下さい!ドモォン!

サイ:どうしたの、アニキィ!

アルゴ:さあ立てドモン!

チボデー&サイ&ジョルジュ&アルゴ:ドモン! ドモン・カッシュ!

ドモン:そうだ……俺にはみんながいる…… そして、誰よりも!

子供レイン:ドモォォン! こっち向いて!

ドモン:レイン、お前がいる!

レイン:ドモォォォォォン! 聞こえていたら、私のゆう通りにして! ショートした回路を捨てて、バイパスのA.C.Sを入れるの! そうすれば、まだ動くはずよ!

ドモン:なぜ、レイィィィィン……

レイン:ごめんなさい、私バカだから…… あなたの反対側のここへ来て、やっとわかったの! 私、アレンビーやあなた達みたいにファイターじゃないから、拳と拳で分かり合えるなんて出来ないっ! だから、なんか一人置いていかれるみたいでさみしかったの! 今は、サポートしか出来ない私でいい! だって、だって、だって! 気付いたら、私今まであなただけを見てたから!

ドモン:レイン!

アキノ:ん、回路が回復していきます!

カラト:お、おおお……

ミカムラ:レイン…… お前はそんなにまでドモン君の事を……

ドモン:ふっ! はぁぁぁぁぁぁああっ! はぁぁぁぁっ!

レイン:ドモン!

ウォン:ふっ! だがもう時間が無ぁい!

マスター・アジア:さあ、ここが正念場ぞ……ドモン!

シュバルツ:ドモンよ! よくぞ立った!

ドモン:今こそ俺の本当の戦いがわかった!

シュバルツ:なら心して受け止めて見せよう! お前たちの愛の力をぉぉぉっ!

アナウンサー:さあ、いよいよ二人の最後の一撃となるかぁっ! 生き残るのは、ガンダムシュピーゲルか! それとも、ゴッドガンダムかぁっ!

ドモン:ゆくぞぉぉっ…… 流派! 東方不敗の名の元に! 俺のこの手が真っ赤に燃えるぅ!

シュバルツ:勝利を掴めと轟き叫ぶぅぅっ!

ドモン:今、爆熱するのは、レインとこの俺!

シュバルツ:勝負っ!

ドモン:ゴッドフィンガァァァッ! 石破っ! 天きょぉぉっけぇぇぇんっ!!

シュバルツ:ぬおおおおおおっ!!

サイ:ああっ!

チボデー:ぬお……

レイン:ドモォォォォン!

ドモン:ぬおおおおっ!?

観客:な、おおおおおっ!?

レイン:ドモォン!

サイ:ああっ!

ミカムラ:ど、どうなったんだ!

アキノ:ああっ!

カラト:おおっ……

チボデー&サイ&ジョルジュ&アルゴ:ドモン・カッシュ!

レイン:良かった……

シュバルツ:うっ……見事だドモン……お前はもう一人じゃない…どぅあっ!

ドモン:シュバルツッ!

レイン:ドモンッ!

ドモン:はっ! はぁっ……レインッ! はっはっ……

レイン:ああっ……ふっ!

ドモン:すまない、俺がバカだった……

レイン:ううん……さあ……

サイ:へっへへっ……

チボデー:へっ!

マスター・アジア:ううん、やはりワシの理想を達成するためには、お前が必要だな。

ウォン:ふう…… おめでとう東方先生。これでドモンは宣言通り、全勝でバトルロイヤルに進出できますな…… ですが、このままではすませません……

マスター・アジア:んん……

ドモン:ありがとう、お前の助けが無かったら、俺は負けていた。

レイン:ええ…… でも本当にドモンを見守っていたのは……

ドモン:はぁっ…… そうだ、シュバルツ!

救護班:急げ、そのマスクははがしておけ!

ドモン:兄さん!

レイン:はっ!

ドモン:やっぱり……キョウジ兄さぁぁん!

シュバルツ:ドモン、よくやったな……

ドモン:に、兄さんっ!

シュバルツ:だが、気をつけろ…… あの島に気をつけろ……ううっ!あっ……

ドモン:兄さん! 兄さぁぁぁぁんっ!



(次回予告)


みなさんおまちかねーっ! 決勝大会もいよいよ大詰め! 巨大リングのランタオ島で、ドモン達が激しいファイトを繰り広げます! 勝利の栄冠を手にするのは、果たして誰か。ですが彼らの前に、またもや恐るべき悪魔が現れたのです! 機動武闘伝Gガンダム!「バトルロイヤル開始! 復活のデビルガンダム」にぃー! レディィィ…ゴー!


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