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第4話 いざ勝負! 真紅のバラの貴公子




ストーカー:さて もしよろしければ皆様方に、このガンダムファイトをご説明させていただきましょう。そもそも60年前の事です。汚れきった地球を後に、宇宙へと登った人々が、コロニー国家間の全面戦争を避けるため、四年に一度、それぞれの代表選手を、ガンダムと名づけられたマシーンに乗せ、ファイトと称し、闘って、闘って、闘いあわせ、最後まで勝ち残ったガンダムの国が、コロニー国家連合の主導権を手にする事ができる。なんとスポーツマンシップにあふれた戦争を作り出した事か。ですが、残された問題が一つ。このファイトの舞台は地球。そう、我々の住む汚れ切った地球だったのです。しかし、今回の大会はなにやら様子が少し違うようです。

ドモン:そこのお前! この男に見覚えは無いか!

ストーカー:ふぅ さてこの写真がどのようなファイトの嵐を吹き荒らすのか! 今日のカードはネオフランス代表、ジョルジュ・ド・サンドのガンダムローズ! それでは! ガンダムファイト! レディーゴー!!



サブタイトルコール:いざ勝負! 真紅のバラの貴公子



レイモンド:お危のうございます、マリアルイゼ様! まもなくファイトが始まります! 早くお席へお戻り下さい!

マリアルイゼ:いいでしょう? ここでも。

レイモンド:とんでもございません。もし万が一の事でもあれば!

マリアルイゼ:大丈夫よ。 それにかならず勝つわ。 ジョルジュ・ド・サンドは。

ガストロ:さぁーて、始めようか! てめーを倒しゃ! 俺の名もグンと上がるんでな!

ジョルジュ:ふっ。 ご時世とはいえ、なんと志しの低いガンダムよ。 あなたを姫様の上覧試合の相手に選んだのは、私のミスだったようですね。

ガストロ:うるせぇー! ほえずらかかせてやる! ガンダムファイトォ… スタンバイ!

ジョルジュ:いいでしょう… レディー…

ドモン:ゴォォォォォー!!

ジョルジュ:ん!?

ガストロ:なんだぁ!?

ジョルジュ:ん!?

マリアルイゼ:あれは、ネオジャパンの…

ジョルジュ:シャイニングガンダム…?

ドモン:悪いが、先に俺とファイトしてもらいたくてね。 なんだったら、二人がかりで来てもいいぜ?

ジョルジュ:お断りします。

ドモン:なにぃ!?

ジョルジュ:ガンダムファイト国際条約第5条、ファイトは1対1の戦いが原則である。そこへ割り込むとは、戦いのマナーに反するというものでしょう。

ドモン:ふっ こんな二流野郎はほっときゃいいのさ! さあ、ファイトを受けてもらおうか!

ガストロ:ううっ…よってたかって馬鹿にしやがって! こうなりゃ誰でもいい! ぶっ倒してやるぅー! なにぃっ!?

ドモン:ガンダムファイト国際条約第1条! 頭部を破壊されたものは失格となる! そうだったなぁ… おっさん! やくそくはキャンセルだとさ!

ジョルジュ:やれやれ。 君はまるで猪武者のようだね。

ドモン:なにぃ!?

ジョルジュ:我々ガンダムファイターは、いわば国家のプライドを懸けて闘う騎士…それを忘れて戦い急ぐは、愚の骨頂というもの…ん!!

ドモン:ごーちゃごちゃうるせぇー!!

ジョルジュ:ローズ!

ドモン:はぁっ!?

ジョルジュ:ふっ…

ドモン:貴様っ! うわぁ… うっうっ…

ジョルジュ:ネオジャパンのガンダムファイター… ドモン・カッシュ! 私は君のような野蛮な人とは戦いたくありません! 2度と姿を見せないで下さい!

ドモン:ま、待てっ!

マリアルイゼ:さすがですわジョルジュ! ジョルジュ・ド・サンド! それでこそわたくしの…

レイン:OKね。 なんとかパーツ交換で間に合ったわ。

カラト:いいかね! こっちはガンダムファイト国際委員会から厳重な抗議をうけているんだぞ!

ドモン:ファイティングシグナルを受けたのはこっちが先だ。問題ないだろ。

カラト:そんな勝手な言いぶんが通るか!

ドモン:うるせぇな… 優勝して見せればいいんだろ?

カラト:当たり前だ! 少しは自分の立場というものを考えろ! ええ? なぜお前がファイターに選ばれた! いいか! このままでは博士は永遠に…

ドモン:ええい!

レイン:少しはきいてきたみたいね。 とにかく、今日のあなたのやり方、無茶苦茶よ? そりゃ、あなたのお父様の事を考えたらあせるのもわかるわ… そう、ウルベ少佐に言われた国も、あとネオフランスとネオロシアだけ…ああっ! なによ! 人が心配してあげてるっていうのに!

ドモン:余計なお世話だ!

レイン:ねぇどこ行くの?

ドモン:ほっといてくれ! お前はしっかりガンダムを整備してればいいんだ。

レイン:うっ…もう! ちっともこりてないんだから あいった! あ… ん? これはウルベ少佐の極秘コード!

男:ごきげんうるわしくマリアルイゼ姫。

男:あいかわらずお美しい。

マリアルイゼ:あっ…

男:姫様よろしければ私と一曲…

マリアルイゼ:失礼。 ジョルジュ・ド・サンド。 何をしておいでで?

ジョルジュ:はっ あれを…

マリアルイゼ:まあ…

ジョルジュ:何度見ても美しい。 私は誇りに思います。このガンダムローズに乗って、戦える事を。

マリアルイゼ:わたくしのためには…

ジョルジュ:はっ?

マリアルイゼ:その戦い、わたくしのためには闘ってくださらないの? ジョルジュ…

ジョルジュ:もちろん姫様のためにも… それもまた我祖国のため…そう、かつてヨーロッパの大国として、歴史にさんぜんと輝いた、我がネオフランス。その威信と名誉を、再び取り戻さんとするこのガンダムファイト! これに優勝する事こそ今の私の使命… はっ…姫様!

マリアルイゼ:ジョ・ル・ジュ… もう! 祖国祖国って… どうすればわたくしの事をみてくれるのかしら… はっ… そうだわ!

レイモンド:ひっ姫様! 姫様がさらわれたー!

ジョルジュ:こ…これは! そうか…

マリアルイゼ:ふぅーっ… ネオジャパンの仕業と思わせて出てきたのは良かったんだけど… ご苦労!

ウェイトレス:あ…あのー… 17ネオフランでございます…

マリアルイゼ:あっ… はっははは…

ウェイトレス:ふふふふ… 左様でございますか… ちょっと裏へ! おっ

ガストロ:これで足りるんだろ?

ウェイトレス:あっはい…

ガストロ:おう! さて!スッカラカンでお忍びとはねぇ! ネオフランスのお姫様よぉ! おいおい代金出させておいて、しらんぷりはねぇだろ?

マリアルイゼ:後で届けさせます!

カッパ手下:そうはいかんぜ! こっちは負け戦で気がたってんだ!

マリアルイゼ:はっいくらネオジャパンの乱入があったとはいえ、そのはらいせに数人で女をひやかしていれば、負けて当然です!

ガストロ:なぁにぃ!?

カッパ手下:このアマァ…!

ガストロ:ただで帰れると思うなよ…うう!?

手下:おお!?

手下:おおっ!?

ドモン:はらいせの相手は…俺じゃないのか?

カッパ手下:ううっき、貴様ぁぁ!

ドモン:こっちもむしゃくしゃしててなぁ! 丁度いいぜぇ!

カッパ手下:なにぃ!? ぐぅおおおおお…

ドモン:はぁぁ…… ふっ!

手下:ぐぅおお…

ドモン:ふん…

マリアルイゼ:あ…あの… 確かネオジャパンの…

ドモン:違うな!

マリアルイゼ:あなた、わたくしのジョルジュと闘いたいんじゃありませんの? 闘わせてあげてもよろしくてよ?


(アイキャッチ)


レイン:ええーっ! 偽装誘拐ですってぇー!

マリアルイゼ:俺と闘え! さもないとお前の大切な姫君の命はないぞ!って。 うふふっ!

レイン:あのね… そんな子供だましみたいな手で、あのジョルジュってファイターが来るとは思えないわ!

マリアルイゼ:来ます! もちろん! 絶対に!

ドモン:ふぅーん。 おもしろそうじゃないか。

レイン:だめよドモン! あなた誘拐犯にまでなるつもり? それに見て! ウルベ少佐からの指令よ。 試合妨害の件はなんとかしてくれるって! だから、先にネオロシアに行けって。 そう、このボルトガンダムっていうのが、対戦相手を待ち受けているらしいわ。

ドモン:ふん…ウルベの情報だからって、あてになるとは限らんさっ!

レイン:それじゃドモン! あなたこのプロジェクトから外されてしまうわ! そしたら永遠に、あのままになってしまうのよ!

ドモン:はっ!

マリアルイゼ:あのっ… どうでもいいですけど、誘拐するんですの?しないんですの?

レイン:あのねっ! 答えは決まってるでしょ。

ドモン:するぞっ!

レイン:ドモン! あなた本気!?

ドモン:ああっ…俺は先を急ぎたい!

レイン:でもっ!  待ってよドモン! パートナーをこんな目に合わすなんて、冗談じゃすまないわよ!

マリアルイゼ:大丈夫。 あそこだったら不自由しませんわ。

ドモン:ジョルジュへの脅迫状は、どうする?

マリアルイゼ:それもばっちりです。さあ、参りましょう。

レイン:ふぅ…絶交だわ…

ジョルジュ:なんですって! この脅迫状が、あなたの店にあったと!?

ウェイトレス:はっはいっ… その帽子と一緒に…

レイモンド:ジョルジュ様! 間違いございません! これはマリアルイゼ様のものです!

ジョルジュ:しかし… 日の出前に決着をつけたい。 セーヌの無人エリアへ…

レイモンド:いかがいたしますか!?

ジョルジュ:ふむ…行くしかあるまい!

レイモンド:はっ!

ジョルジュ:出陣するぞっ! ガンダムローズ!

レイン:まったく…私がメカニックだって事忘れてんじゃないの? ここだ! あいた!

マリアルイゼ:あっもっと優しくして! いたっ! いたぁーい!

ドモン:そんな事いわれても…

マリアルイゼ:いたっ! もーうそんなにきつく縛らないでください!

ドモン:大丈夫だ。いざって時はすぐほどけるって。

マリアルイゼ:あっ… ジョルジュ! ジョルジュが来てくれたわ!

ジョルジュ:ドモン・カッシュ! 闘いに割り込むという無礼は、多目に見てあげてもよろしかった… ですがマリアルイゼ姫をさらうとは、許しがたし事!

マリアルイゼ:はぁっ!

ドモン:ならどうする!

ジョルジュ:その罪、万死に値します!

ドモン:ならぁ… ガンダムファイトォォ! スタンバァァァイ! う…うう…う…うう…うあああ…ぐっ! うおおおおお!! ぐううううう!! うっぐっ!! はぁぁぁ…

ジョルジュ:うう… うっ… はっ! レディィィィィィ…!

ドモン:ゴォォォォ!! ふぅん!!てぇぇ…!たぁぁ!はっ!うぉぉぉぉ…ぬぅぅぅぅん… はぁぁぁっ… ふんっ!

レイン:始まっちゃった!?

ドモン:バァァァルカン!

ジョルジュ:そのくらい!

ドモン:うぉぉぉ…

ジョルジュ:うおーーーーっ!

マリアルイゼ:ジョルジュが、ジョルジュがわたくしのために闘ってくれている!

レイン:お姫様! 何してるのよ、そんな格好で!

マリアルイゼ:まあよく出られたものね。

レイン:そんな事より、早く安全な所へ!

マリアルイゼ:いいえ! わたくしはジョルジュが勝つので、ここで見ています。だって、わたくしのために闘ってくれているんですもの。

レイン:本当にそう思う?

マリアルイゼ:ふん?

レイン:よくて? ふだんなんだかんだ言ったって男なんてね、闘いになればそんなものは2の次になるのよ!

マリアルイゼ:いいえ! 違います!わたくしのジョルジュは…

ジョルジュ:姫様! その者の言うとおりです!

マリアルイゼ:えぇっ!?

ジョルジュ:私はいま、戦士として闘っているのです! そう、今私の目に映るのは、この男のみ! それよりも姫様! 誘拐ごっこなどというおたわむれはもう終わりにして、早く、安全な所へ!

レイン:それがほどけないのよこのロープ!

ドモン:そんなはずは無い! よく見ろレイン! どぅおっ! ぬっ!

ジョルジュ:女に気を取られるとは!

ドモン:うう…

ジョルジュ:うっ!?

ドモン:はぁぁぁぁ……あ!

ジョルジュ:初めてですよ。 私の剣をかわしたのは! ですが、これはどうです!

ドモン:ぬぅっ!?

ジョルジュ:ふふふ… これこそネオフランスの誇る究極の兵器! ローゼスビット! 受けよ我が洗礼… ローゼェスッスクリ―マー!!

ドモン:うっまたこいつか!? ぐぅぅぅうっ!? こ、これは! ああ…思うように動けない!

ジョルジュ:いかがかな? 変幻自在のローゼスビットは? 後はおとなしくとどめをさされてはどうかな?

ドモン:ふっ… こんな事で勝ったと思うな!

ジョルジュ:なにぃ!?

レイン:そうだわ、あの手がある!

マリアルイゼ:え?

ドモン:俺のこの手が光って唸る! お前を倒せと輝き叫ぶ! 砕けっ! ひっさつっ! シャァイニングゥーフィンガァァァァァァァ!

ジョルジュ:う…こんなはずは… ん!?

レイン:ああっ!

ジョルジュ:マリアルイゼ様ぁ!

ドモン:逃げる気か!

ジョルジュ:騎士は敵に背を向けぬ! うおおおおおおおー!!

ドモン:なにっ!?

マリアルイゼ:はぁ…

ドモン:お前…

ジョルジュ:勝敗におぼれ、我が姫君を守れなかったとあればそれは我がサンド家の…いや、祖国の恥! 国家の代表であるガンダムファイターは、その威信と名誉を汚してはならない… そう、このガンダムファイト国際条約第6条の名の元に! とどめを!

ドモン:ああ…

ジョルジュ:あなたの勝ちだ! さあとどめを!  申し訳ございませんでした。我らのガンダムローズを… このような目にあわせてしまうとは… ですがご覧の通り頭部は美しきまま…まさかあそこで手を引くとは。 奴もまた、武士道とやらを見せてくれたのでしょう。おお!?

マリアルイゼ:ごめんなさい… わたくしのために…あんな事に…

ジョルジュ:ありがとうございます。姫様のお気持ち、このジョルジュには見に余る光栄。ですが、今のわたくしめは、この戦いに全身全霊をもって挑まなければなりません。

マリアルイゼ:ならば…この大会の優勝を、誓っていただけますか?

ジョルジュ:はっ…必ずや! 我がマリアルイゼ様のために。

ドモン:一つ聞きたいんだが…どうしてあの誘拐が偽物だとわかった?

ジョルジュ:ふっ。 簡単な事です。まさかあなたのような方に、我が誇り高きフランス語が使えるわけがないでしょ?

ドモン:ぶふっ!

ジョルジュ:ふっ。 では! また会う日を楽しみにしております。

ドモン:ああ…ふっ

レイン:ねぇドモン。あんな時、私でもやっぱり守ってくれる?

ドモン:いーや俺もお姫様じゃなりゃヤダね!

レイン:んんっ!

ドモン:はっはっはっはっはっはっ さあ、ネオロシアに行くぞ!

レイン:もう! ドモンったら!



(次回予告)


みなさんおまちかねーっ! ボルトガンダムと戦うため、ネオロシアに来たドモンは、刑務所に入れられてしまいます。 果たしてドモンは無事脱出し、ガンダムファイトに戻れるのでしょうか? そして!なぞの囚人、アルゴ・ガルスキーの正体とは! 次回、機動武闘伝Gガンダム!「大脱走! 囚われのガンダムファイター」にぃー! レディィィ…ゴー!


第5話「大脱走! 囚われのガンダムファイター」へ

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